俊介の真剣な目に、俺の心は少しだけ迷う。
「意外と大丈夫なもんだな」
「え?」
「1年っていう時間は長かった。俺も凛も、もう吹っ切ったんだな」
「俊介?」
「凛も新しい気持ちで歩いてるんだな、って知れてよかったよ。これから会うことがあっても、普通に上手くやってける気がする」
「…」
「だから俺は凛の映画の主題歌でも何でも歌ってみたいし、一緒に仕事もしていけるよ。もし何か書かれても、もう何もないんだから関係ない。堂々としてればいいし」
俊介の言葉に少しだけ安心している自分がいる。
「それと潤一、俺に遠慮しなくていいから」
「えっ、何が?」
俊介は俺を見て微笑んだ。
「凛のこと、まだ好きなんだろ?」

