なるべくこの可笑しな空気を変えようと、俺は俺なりに明るい口調で話を続ける。 「別にできないことはないんじゃない?」 「また俊介、お前簡単に言うけど」 「夏のライブ終われば、スケジュール割とゆるゆるだし。長い休みも取れそうだってマネージャー言ってたよ。挑戦してみたら?」 「…俺だけ休みナシってことですか」 俺は苦笑してそう呟く。 その瞬間、俺の携帯が鳴リ響いた。 着信は噂をすれば…、のマネージャー山村さん。 凛と俊介を2人きり部屋に残すのを躊躇いながらも、俺は部屋を後にする。