美紀が作ってくれた見え見えの仕込ではあるけど… それでも やっぱり心から嬉しいと感じている自分がいる。 不思議なくらい凛への気持ちは、1年前と変わっていなかった。 よくもまあ、ここまで何もなく1年間思い続けられたかと思うほど。 呆れるほど無垢な自分の恋心に笑ってしまいそうー。 「…良かったらメールして」 俺はケーキを頬張る凛を見つめた。 「凛ちゃんさえ良ければ、ちょくちょくメールしてよ」 凛は少し照れたように微笑む。 「…はい」