超溺愛ブラコン妹の彼氏

ペコリとお辞儀をする私。
その後も似たような会話が何度かあった。

世那に本命!?

空那の本命!?

2人が一緒のとこなんて初めてじゃない!?等々

お兄達の有名度が嫌でもよくわかる。

私の知らないお兄達を皆は知ってるんだと思うとほんのちょっぴり悲しくなる。
「紗輝ちゃんどしたぁ?緊張してきた?」

と世那。

「あっううん…学校でのお兄達の事、私より生徒の方が知ってるんだぁと思ったら少し寂しく思えただけ」
「そっかぁ。学校での俺らの姿なんて仮だょ。か・り。偽りでもあるなぁ。家での俺らの姿のが本当だょ。なぁ?空那?」

「そぅだょ。家での俺らをたっくさん知ってるでしょ?それに学校での事だって通い始めたんだからさっ。気分落とさないで?」

「ありがとぅ2人とも」

「あっ帰りは空那とね。俺、生徒会に顔出すから」

「空那は用事ないの?」

「うんっじゃあ教室で待っててね」

「わかった」

またまたお声がかかった。
「あっ世那じゃん。おはよ〜」

「あー丁度よかった。おはよぅ」

「空那もおはよ〜。珍しいねぇ2人一緒なんて。丁度よかったって何?こちらのお姉様はどちらの彼女?」
と言われ上から下までジロッと見られた私。

鋭い目付きにビビり世那の後ろに隠れた私。

「あーぁそんな目で女の子をみてはいけませんょ桜川会長さん。俺達の大事な可愛い妹です。一年生の紗輝ちゃん。手は出さないでくださいね。会長だからって容赦しませんから」

「ふぅ〜ん妹さん。何で私服?そぅいぅ仕事してるの?」

「郁斗、お前怒ってんだろ!?自分の知らない話があって。はぁ放課後話そうと思ったけどしゃーねーなー。昨日飲み物かぶって制服にかかったとかって話聞かなかったか?」