'ふん'ってして世那の腕を引き早足に歩き始めた。

「エロ会長さん、おはよっ。愛する紗輝ちゃんに想いが伝わらないのは辛いねぇ」

「ほっとけ!」

少し離れた紗輝ちゃん達の所へかけていった。

「紗〜輝ちゃん、俺も腕組んで歩きたいなぁ」

「駄目!世那は私と行くの!」

「俺は世ー」

「駄目ったら駄目なのっ!」

郁斗先輩の発言をさえぎってやった。

そんな私をニコニコみていた世那が

「紗輝ちゃん、俺は逃げないょ?」

って声をかけてくれた。

「あっごめん。痛かったょね!?」
慌てて離した。

そしたら私の肩を組まれて

「離しちゃ駄目っしょ?」

極上スマイルで微笑みをくれ髪の毛にキスをしてきた。

「郁斗をあんまり苛めないでやって?俺じゃなくて紗輝ちゃんが好きなんだから。だからって紗輝ちゃんを郁斗には渡さないし」

「本当に私が好きなの?」

「そうだょ。紗輝ちゃん好きなんてゴロゴロいるんだから。だからって心配ご無用。みー君にしか渡さないし」

みー君かぁ…

もぅ来てるかなぁ…

「みー君と萌ちゃん来てるかね?」

世那…そんな笑顔で言わないでょ…

来てても…まだ私…ガチコチだょ…


下駄箱に着き

「あっ紗っ輝〜!おはよん♪」

萌ちゃんが私を見つけ近付いてきた。

私の肩を抱いていた世那は萌ちゃんに目配せしていなくなっていた。

「おはよ」

「ここからは俺達担当ねっ」

萌ちゃんの極上スマイルにつられて、どうにか私も笑えた。

「ありがとう。あの…みー君は?」

指差す萌ちゃんの視線を辿ると…いた!

あっ目があった気がしたのに…瞬時にそらしてしまった。

そんな私の頭をポンポンし行動を促された。

私の教室に連れて来て、私の前の席に座った萌ちゃん。

他愛ない事を話してくれている萌ちゃん。

迷惑かけてゴメンね…

そんな時クラスの男子に声をかけられた。

「美景と何かあった?最近コイツとばっかりいんじゃん」

萌ちゃんを指差す西田くん。

この話題に触れられたくない私は黙りを決めようと思って俯いてたら

「デリカシーのない男だねぇ。仲がいい程ケンカするって聞くっしょ?