超溺愛ブラコン妹の彼氏

瑛太先輩に聞かれ頷いたんだけど…

「美味しい…です。だけど…皆にみられて緊張してます。私、場違いなとこにいるし」

「紗〜輝ちゃん、そんな事言わないで、この空気になれてほしいな?」

何て極上スマイルを放った郁斗先輩。

「紗輝ちゃん、毎日会いたいから一緒に俺らとランチしよ?」

今度は未稀椰先輩の極上スマイル!?

私のスプーンを持つ手がとまり空那がお得意の'あーん'で食べさせ始めた。

流されてる私はサレルがまま。

女子メンバーには頬を染めながら見られていた。

そんな私を遠くからみー君が哀しげに見つめていた。

昼休みが終わり教室まで送ってもらい午後の授業を受けた。

放課後は枚輝君が来るまで舞桜ちゃんがいてくれ、その後は萌ちゃんが少しの距離をとり色々と話してくれた。

私が余計な事を考えなくていいように…

そんな時

「あっ紗輝、お迎え来たょ?」

扉を指し示しみると、空那と実雷先輩がいた。

「ありがとう」

鞄を手にし萌ちゃんの方を向いたら

「バイバイの握手して?他は何も望まないから…」

手を差し出された。

数秒その手を見続け…

ゆっくり私の手を近づけた。

近づくにつれ震える手…

それを萌ちゃんは両手でギュッと包んでくれた。

「あぁ紗輝の温もり、温かぁい。明日も握手しようね♪これで今日はバイバイだから顔あげて?」

言われた通り顔を上げると笑顔の萌ちゃんがいた。

「紗輝、だぁいす・き♪バイバイ。あそこのヘタレ男にもバイバイしてやって?」

みー君の事だった。

「みー君…バイ…バイ」

大きな声が出なくて消え入りそうな声だったけど、ずっとみー君に見られていたから気づいてくれた。

私をじっと見て手を振ってくれた。

刹那な表情で。

そんな顔をさせているのは私だね…

本当は

紗輝って呼んで抱き締めてほしいの

でもね…身体が言う事聞かないの

私の背中に手を添え空那の元に連れてきた萌ちゃん。

「余計な事すんな」

「余計な事なんかしてませぇ〜ん」

的なやり取りをしていた2人。

私は実雷先輩に促され下駄箱に来ていた。

「やっと追い付いた。実雷、飯食ってく?」