超溺愛ブラコン妹の彼氏

取り合えず送信。

んで…どこを探せばいいんだ?

当然、教室にはいねぇだろうし、闇雲に探しても時間の無駄だ。

っだょ、この学校に通い初めて一週間じゃわかんねぇょ!

何が何処にあるか何て把握出来る訳ねぇし。

んじゃやっぱ会長ぐらいには連絡しといた方がいいか?

少しは会長権限で何とかなるか?

他に他言するなって事でさっきのメール流してみっか…

小さな望みをかけ会長にも流した。

その時携帯が振動した。

空那と画面に表示されていたけど今までに聞いた事のない低い声で話していたからビビってしまった。

どこにいるって言われたから今いる場所を教えた。

拉致られたって何だ?って言われたから今までの経緯を話した。

最後に少し前に紗輝を襲おうとした奴が拉致ったんじゃねぇか?って言ってやった。

ら目の前に来ていた。

すっげー顔していやがる。
こんな顔も初めてみた。

携帯を切った。

「悪い。どこ探せばいいかわかんねぇんだ。目星はつくか?」

詫びを入れてみた。

「謝んな。想定外だろぅが。こうならない為にたえず誰かがついていたのにな。んでだょ!」

さっきの俺と同じように壁を拳で叩いた空那。

やりきれなさで歪む顔。

「美景!紗輝ちゃんが拉致ってどういう事だょ!?」

萌に襟首を捕まれ…苦しい。

「落ち…着け。話すから」
「落ち着いてられっかょ!?あんなメール送られてきてょ!」

萌が怒んのも久々だな。

何て懐かしんでる場合じゃねぇな。

「教室の移動中、忘れ物に気付いた紗輝は戻ったらしい。舞桜がついて行くって言ったらしいが荷物預けて1人で行っちまって。チャイムなってもいまだに戻らねぇ。紗輝の携帯にかけても留守電。今まで紗輝にこんな事はなかった。あったとすればトラブった時だ」
「何で1人で行かせたんだょ!?美景同じクラスじゃねぇか!紗輝ちゃんの事好きなんだろ!?お前が傍にいてやらなくてどぅすんだょ!」

また襟首に掴みかかってきた萌。

「離そうょ、萌ちゃん。今こんな事してる場合じゃない」

萌の手を美景から引き剥がす実雷。

「みー君、あんなメール流してきたくせに携帯に出ないってどぅいう事?