超溺愛ブラコン妹の彼氏

幸いこの状況を周りに見られる事はほとんどなかった。

お陰でスムーズに保健室に到着した。

先生は出張で留守。

助かった。

ドアを開け中に入ると郁斗と世那先輩が心配顔で紗輝ちゃんに駆け寄って来た。
「大丈夫だから寝かせてあげて…」

空那君が言いベッドに寝かす。

世那先輩が紗輝ちゃんの頬に触れ'ごめんね…'と呟きオデコにキスを落とした。
その姿にいたたまれず空那君と世那先輩を残し皆で保健室を後にした。

「あのっどうしてこんな事になってしまったのか教えて下さい。紗輝ちゃん空那先輩のお迎えが来て喜んで出ていったんです。それが…数十分後にあんな姿になってるなんて…。郁斗会長何があったのか話して下さい!私達には知る権利があると思います。私は紗輝ちゃんの親友です。紗輝ちゃんをあんな風にさせた人許せません!」

郁斗に食い付いた舞桜ちゃん。

「舞桜、ここ廊下。落ち着─」

枚輝の話を遮りなおも食らい付く。

「そんな事わかってる!だけど許せないの!紗輝ちゃんは楽しみにしてたんだから!紗輝ちゃんを泣かす人私が許さないから!」

壁に追いやられた郁斗は舞桜ちゃんの両肩に手を置き
話始めた。

「ごめんね、舞桜ちゃん。俺もわからないんだ。何でアイツが紗輝ちゃんを嫌うのか…。紗輝ちゃんは自分が生徒会に入る事によって世那の立場が悪くなるって思ってる。だから俺達に決別したんだ。二度と近づかないって」

「その紗輝ちゃんを嫌っている人って誰ですか?私が嫌う理由を聞いてみます。教えて下さい!」

あちゃーと言うような困った表情になり頭に片手を乗せた郁斗。

「二度と近づかないって紗輝ちゃんが言ったならいいじゃないですか?それとも会長だからメンバーを売るような事はしませんか?会長だって気になりませんか?」

詰め寄る舞桜ちゃんの剣幕に押されっぱなしの郁斗。
「舞桜、やめな?」

枚輝の声も今の舞桜ちゃんにはスルー。

「やめない。ウヤムヤはよくないから。私は紗輝ちゃんの友達で生徒会との関わりはない。だから迷惑はかからないと思います」

「…」

「そんなに悩む事ですか?教えていただけないのでしたら自分で探しますから。