超溺愛ブラコン妹の彼氏

「紗輝、電話の相手が話したいって。出るか?」

首を左右に振る。

「嫌だと」

「…」

「俺が紗輝の傍にいるから安心しろ」

切られた通話。

休む事なく動く指でまたどこかへかけ始めた。

「…」

「あぁ違う、俺。悪いな昼休み中に」

「…」

舞桜ちゃんみたい。私の携帯なのに…俺で通じる仲なんだね…

「らしいな。で頼みがあんだけど」

「…」

「5分くらい前に戻ってこれるか?」

「…」

「紗輝のメイク直してやってほしい」

「…」

「わりぃな」

「…」

「あぁ今、萌に頼んでる」
「…」

「あぁ。じゃあ」

再び切られた携帯。

「よく違う機種の携帯…使えるね?」

「だいだい似てるからな」
私に目もくれず携帯を操作していく指。

「舞桜ちゃんとは…俺で通じる仲なんだね…」

この言葉に反応し私の方を見たけど再び通話が始まった。

「…」

「本人がエロ会長にかける訳ねぇじゃん」

「…」

「俺と一緒にいるから」

「…」

「泣かすんじゃねぇよ!紗輝は喜んで行ったんだ。それが何だょ!?飯も食わず泣いてるってのは!?」

「…」

「紗輝を泣かす奴は許さねぇ。紗輝に泣き顔は似合わねぇんだ!」

ミタビ切られた通話。

「紗輝の携帯、電源どうする?」

「切る」

「了解」

切られた私の携帯の電源。
自分の携帯の操作も終わったようで両手に携帯を手にしたまま大きな溜め息をはいたみー君。

「あー腹減ったぁ」

「ごめんなさい。今買ってくる!」

立ち上がろうとしたら

「あぁ…ごめん。あたって悪かった。今、萌に頼んでるから…座って」

阻止された。

「ごめんね…あんなとこで会わなければ今頃美味しいご飯食べられたのに…」

「そんなに謝らなくていいから。紗輝が一番つらいんだろうが」

「だって…お腹減ってるから怒ってるんでしょ?」

「はいぃ!?」

「ちっ違う…の?」

怖おかしいとでも言うのか変顔に怯む私。

毎度の事だけど噛んでしまった。

「まぁ確かに腹が減っては戦は出来ぬだけどなぁ。紗輝の悲しみは平気か?」