超溺愛ブラコン妹の彼氏

「…」

全く意味がわからず瑛汰先輩を見つめた。

「そんなウルウルお目目で見つめないでぇ?ここからだと囲まれてて何も見えないっしょ?外からシャットアウトして紗輝ちゃんを守る空間を作ったの。ここに紗輝ちゃんがいるなんて後ろの敵は思わないから」

「…」

「んーじゃあこー言えばわかるかなぁ今ぁ紗輝ちゃんは絶えず誰かに守られてるいるょねぇ。それがこれ。でぇ俺は紗輝ちゃんのサポート役。後ろは郁斗と世那が後の2人と何とかやってるっしょ」

「ケンカ!?」

大爆笑の瑛汰先輩。私を囲む桃色学園生徒も笑いをこらえている。

「まぁねぇケンカさせても巧く交わす奴らだろうけどね。敵の数、物凄かったっしょ?だからぁ途中から郁斗が連絡してボディーガードを呼んでたの。女の子の紗輝ちゃんは先に学校へ行かせようって。で残ったので何とかしようって」

「私の為…」

「って言うか紗輝ちゃんもだろうけどぉあぁんな集団に揉まれたくないっしょ?ってかぁ世那が許さないだろうしぃ」

「…」

「まぁさっ俺を含めてぇ皆、紗輝ちゃん大好きぃだからぁこんなお役目なぁんともなぃんだからねっ」

「また…迷惑かけちゃったんだ…私が空那とケンカしなければ…こんな事には…」

大きなため息をつき私を強く引き付ける瑛汰先輩。

「ほらぁそぅやって自分を責めないのぉ。紗輝ちゃんのすぐ自分を責めるとこ俺嫌ぁい」

「瑛汰先輩に好かれよう何て思いませんから。ほっといて下さい」

取り囲んでいる生徒から笑いが漏れる。

「せっかく悪いとこ指摘してあげたのにぃ」

「余計なお世話です」

「可愛いのに可愛くない事言うんだ。ならば!お・し・お・き」

チュッ。

ん!?

キスしたぁ!?

瑛汰先輩が…私と…キス!?
「おっお仕置きがっキッキスって…やめて下さい!」
「ははっかっわいぃ♪お顔が真っ赤!だってさぁ今ここはさぁ2人っきりの世界だしぃキスしたくなっちゃったの」

「瑛汰先輩嫌い!!私にキスしていいのはパパとお兄達だけなんだからぁ!!」

「けちぃ。好きな子にキスしたいって思って─」

「だからってしないで下さい!しかも口になんて…」
瑛汰先輩の話を遮ってやった。