忘れはしない

沈黙が辺りを支配する。

自分の体温が、急激に冷えていくのがわかる。

頭の奥が、じーんと音をたてて俺の思考力を奪っていく。


松村に、告白されたって?

俺は、なんて言ったらいいかわからず、ただ呆然としていた。






長い、無限に思えるような沈黙を破ったのは優希だった。

「でも、断ったんだけどね」