「そっか……」 『癌』だったと告げた後の和也の一言。 きっと、頭の中で整理がついてないのだろう。 「……いや、まだ悪性って決まったわけじゃないんだろ?……まだ癌って決まったわけじゃ……」 私以上に、和也が現実を受け入れたくないのはわかる。 それは、きっとお父さんもお母さんも……だと思う。 「でも、手術をする事は決まったから」