彼に出会ったのは ちょうど桜の蕾が芽を出した頃――… 「この子があたしの親友の 沖村 海音(おきむら みお)。」 そう紹介されたあたしは 親友の香苗(かなえ)の隣で不自然に頭を下げた。 「で、こちらが 柳 蒼真(やなぎ そうま)くん。」 香苗が照れたように笑うと 「宜しく。香苗からよく話は聞いてます。」 そう言って笑顔であたしを見つめた彼。 学生が賑わうファミレスの門の席で あたしの心は 天秤にかけられたように揺れていた。 そう あたしは親友の彼氏に 恋に落ちた――…