本当は一番気になってた。


あたしが返事することで

宙が傷つくことが嫌で
話しにくかったのもあるけど

それよりも

宙と友達でいられないことが

もっと嫌だった。




二人とも沈黙。



あたしはこの状況に耐えられず


「…っいいの!ごめんね?無理いっちゃって!」



あたしは明るく言ってほほ笑んだ。



「うん。友達は、なれないな。」




「ッ!」



やば…泣きそう。



「俺は叶愛の事好き。
もう告白したし、前みたいな関係には戻れない。」





「う・・ん・・・ッぅ」




「叶愛?泣いてんの?」



宙はあたしの顔を覗き込む。
あたしは顔を見られたくないからうつむいた。



「っ…ごめ…っぅ
友達」



泣いてる時じゃないのに…。

あたし、こんな泣く子だっけ?



「やっぱり叶愛って馬鹿だ。」



こっちは号泣してるのに
クスクス笑いだす宙。




「なッ…なによぉっ宙の馬鹿。」




「馬鹿に馬鹿っていわれたくない。」



また優しくあたしの背中をなでてくれる。

でも、この優しさは他人…なんだね。



友達…じゃないんだよね…。