ぎゅっと温かい胸の中に引き寄せられるあたし。


「し、星桜!!??」


「思い出したんだな...叶愛...」



「...ッ」



そうだね…星桜はずっとあたしの事わかってたのに...
他人のふりしてたんだから。


あたしあの時のショックで
襲われた事も曖昧でしか思えてなくて。



星桜のことも

忘れちゃってたんだから...。



「ごめん...叶愛...俺、お前を傷つけることしかできなくて…ッ
叶愛が襲われた時のことしらなかったんだ...。」



「うん。」



「ずっと…叶愛に辛い思いさせて…ッ」



「...星桜。」



あたしは、星桜の背中に手をまわし
ぎゅっと抱きしめた。



「星桜…わかってる。星桜は愛司と仲良かったもんね。それに...兄妹が一緒にいたいって別に変なことないから...仕方ないもん。」



星桜は…愛司の言ったことは
なんだかんだ言って聞くし。
あいつは昔から気に入らないことあると
弱みに付け込むから...


星桜の気持ちわかるの…


でも...








バシッ