「お母さん、いってらっしゃい。」
「じゃあね、葵。毎日電話するからね!」
いや、それは別にいいかな……
そこまで寂しくないし…
あたしは苦笑いを浮かべると玄関からお母さんを見送った。
今日はあたしの通う高校の入学式。
(そろそろ準備しないとね…)
自分の部屋へ戻ろうと後ろを向くと
「ん…?」
机の上には見覚えのない白い封筒と手紙が置いてあった。
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葵へ
葵がこれから通う高校の制服はお母さんの部屋にあるからね。
とーっても葵に似合うと思うの!
そうそう、それから高校への行き方の地図は制服のポケットにいれておいたからね。
それと、これからの生活費は毎月仕送りするけど…もし何かあったときのために隣にある封筒の中のお金を渡しておきます。
じゃあ、頑張ってね!
お母さんより
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