「…気付かないわけ?」
えっ?
な、何を…?
先輩の姿を頭の上から爪先まで、じっくりと眺める。
それでも特に変わったところは見当たらない。
しいて言うならば、聖蘭祭の衣装を着ているぐらい。
でもそんなことは見れば分かることで
先輩がそんなことをわざわざ聞いてくるとは思えない。
だったら、何…?
「気付かないの?」
先輩は横を向いた。
その横顔がなんだか“不服”と言っているように見える。
「ま。気付かないならいいんだけど。」
だから何が?!
くるりと回転させられて、あっという間に唇を奪われる。
「んン…」
段々と酸素が薄くなって、頭がぼーっとしてきた。
苦しくなって、先輩の胸板を手で押す。
それでも先輩が離れる様子はない。
「…何すんのよ…!!」

