「そんな照れんなよ。」
照れてない…!!
つか、なんでこのタイミングで照れるんですか?!
「本当、可愛いな。」
「…ッ…////」
「あ、照れた。」
普段聞かない台詞に顔が赤くなる。
で、でも…
女の仔だったら、好きな人からこんなこと言われたら誰だって照れるよね…??
あたしは思わず、赤くなった顔を隠したくて、パーカーのフードをかぶった。
「ほら、帰るぞ。」
「帰るってどこにですか…?」
「葵の家。」
あ、じゃあ…
「さようなら。」
「ん?」
「あたし、タクシー呼んであるんでそのまま帰りますから。」
空港のすぐ外にタクシーの停留所があるし
そこまでならあたしだって歩いていける。
「じゃあ、行くか。」
え?
あたしの言葉なんかまるっきり無視。
先輩はあたしを抱いたまま、スタスタと歩き出した。

