「葵…」
俺は何も羽織らずに外へと飛び出した。
不謹慎かもしれないけど
お願いだ葵。
生きててくれ……
ハァハァ──
「あ、あの…!!葵の部屋は何処ですか?!」
「ちょっと落ち着いてください!どなたですか?」
何やってんだ俺…
落ち着け
落ち着け…
そう自分に言い聞かせるものの、上がった心拍数がすぐに元に戻るわけもない。
興奮状態が解けないまま、ちょっと怒り気味の看護師に話しかける。
「し、白鳥葵の部屋は何処ですか…?」
「白鳥葵さんですか…?1703号室ですけど…関係者以外は面会禁止で…って、ちょっと…?!」
後ろで叫んでいる声は、走りだした俺には聞こえなかった。
エレベーターの“閉”ボタンを連打しつつ、
どこかフワフワとした気持ちになっていた。

