何買おっかな…
もうすぐスーパーも閉店の時間ということもあってか、なかなか鮮度の良い野菜が売っていない。
あたしは目についた、トマトとキャベツだけ掴んでレジへと向かった。
帰り道、思いがけない人の後ろ姿を見つけた。
「舞由華…?」
白い薄手のカーディガンに胸の辺りまで伸びた髪を、下ろしている。
あたしが声をかけると、前を歩いていた人は振り向いた。
「葵…?」
「やっぱり舞由華だよね?どうしたの?こんな時間に…」
「ちょっと買い物してたの。葵は?」
舞由華は言葉通りに右手にスーパーのビニール袋を持っている。
あたしも左手に持っている袋を目の前にかかげた。
「これから夜ご飯なんだ。」
「私も夜ご飯を作って……って言いたいところだけど…」

