「俺のことどう思ってるのか。…嫌いでも、もう二度と近づかないでくれでもいいからさ。」
「そんな…」
「じゃないと、諦めがつかないんだ。……でも、せめて…」
「それまでは好きでいさせてくれ…」
いつもは大きく見える先輩が、この時だけはとても小さくて、儚く見えた。
触ったら崩れて消えてしまいそうなぐらいか細かった。
「おじゃましました。」
「またいつでも来い。…って言っても来ないと思うから、俺から行くわ。」
「はい。」
先輩への気持ちがどうとか…
まだ良くわかんないけど、嫌いじゃないのは確か。
チュ…
「おにぎりのお礼です。それでは…!」
先輩の頬に軽くキスをした。
「…馬鹿。」
誰もいない廊下に向かって、先輩がそう呟いたことは誰も知らない。

