「…美味しい…!!」
「当たり前。っつか、おにぎりぐらい誰が作っても変わんねぇだろ。」
「そんなことないです!塩加減とか握り具合とか…バッチリです!」
「そりゃ、どうも。」
先輩は照れたように下を向いた。
「…ありがとうございました。」
それから10分後。
あっという間におにぎりを食べ終えたあたし。
イタリアまできてこんなに美味しいおにぎりが食べられるとは思わなかったなぁ…
でも…
「そんなじろじろ見ないでください…っ!」
「…可愛い。」
「は…?」
先輩の思いがけない一言に拍子抜けしてしまった。
だって“可愛い”なんて……
「葵…」
「な、なんですか…?」
「今度、どこか遊びに行こっか。」
「別にいいですけど…」
「その時……返事聞かせて。」

