葵said───
「遅くなってごめん!ちょっと色々話しててさ…」
「あ!!葵!」
な、何…?
部屋に入ると皆がこっちを向いている。
「あの美人の女の仔って葵の彼女?」
開口一番に聞いてきたのはこの言葉。
美人の女の仔って……
もしかして…
「紗菜のこと…?」
「いや、知らないけど…さっき来てたんでしょ?」
そうだけど…
なんでそんなに瞳が輝いてるの…?
「ねぇ、彼女?」
「違うよ。」
「「「「え?!違うの?」」」」
そんなに驚くことかな?
ってか、どうみてもそういう空気じゃなかったでしょ…
「なぁんだ。」
愁はつまらなさそうに声をあげた。
なぁんだって言われても……ね。
彼女じゃないもんはしょうがないし…
ってか、あたしに彼女とかあり得ないし。
「じゃあ、さっきの仔とはどういう関係?」

