お母さんの部屋の中にはもうほとんど物はなくなっていた。



そんな中にあたしの制服。



「…嘘でしょ……?」


っていうか、嘘じゃなかったら意味分かんない。



新手のドッキリか……


発注ミスだとしか思えない……





プルルルル──♪


「もしもしお母さん?!」
「ただいま、電波の届かない場所か電源が入っていないためかかりません。…ただいま、電波の」



最悪だ…



試しにポケットの中をさぐると…


(あった…)



中にはお母さんの手書きの地図が入っていた。


そして地図の上には


“聖蘭男子学園”


と書いてあった。