久しぶりの外の世界。


所長の話など耳に入ってくる訳がなく、今日からまた友達と笑いあって、はしゃぎ回れる日が来るんだと…


その喜びと開放感に満ちあふれていた。


「川中、頑張れよ。」


所長のその言葉に、俺はしっかりと頷いた。


こんな所、二度と戻ってくるものか…


さっさと門の外に出ていきたくて仕方がなかった。


看守に見守られて門をくぐる。