「まだ転んでないです!」 「もしかしたら転ぶかもしれないだろ」 その言葉通り、私はなにもないところで転んでしまった。 「ほら」 く、悔しい。 かなり悔しい。 「こんなところに、しょ、障害物があるから、だめなのよっ!」 「ないし」 ……真顔で言わないでよ。 悲しくなるでしょーが。 「い、行くわよ!」 「……」