危ないったらありゃしない。


そんなこんなで二時間。
くるみちゃんの料理っぷりも拝見できたし……帰ろっかな。



「じゃあ、くるみちゃん。土曜日、頑張ってね」

「うん。ありがと、楓」



笑顔で手を振るくるみちゃんに、僕はそっとキスをした。



唇……にしようか迷ったけど、おでこに。


「じゃあね、ばいばーい」

「ちょ、楓!!!」


くるみちゃんの声は家に入ると同時に聞こえなくなった。