そんなひと時は、くるみによって壊された。 まぁくるみは特別だから。 怒ったりしない。 ただ、ただ、俺は微笑むだけ。 「お弁当、美味しかったんだってね。ありがとっ」 「くるみの手作りじゃないじゃん」 「……そーなんですよ」 「くるみのお母さんに伝えておいて。美味しかったって」 「うんっ」 一通り、くるみとの会話が終わった。 そして、なぜか沈黙。 くるみはそわそわしている。 沈黙が苦手なのだろう。 俺は、沈黙の方が好き。 変に頑張らなくて済むし、なにより楽。