「信じられない。日向、うざい」 「うざいとか言うなよ」 「うざい、うざい、うざーい」 私は耳に手をやり日向の言葉が聞こえないようにした。 あーあ。 これが最後だったのにな。 先輩の笑顔。 先輩のユニフォーム。 先輩の大きな手。 大好きな先輩とも今日でお別れ。 ちゃんと気持ち、伝えたかった。 隣を見ると、のんきに鼻歌なんか歌っちゃってる日向。 ……逝け!逝ってしまえ!