いつまで続くのかな、じゃんけん。 「あっ、翠くん」 「へっ?翠?」 廊下の方を見ると女の子に囲まれながら歩いている翠の姿が。 なにげなくこっちを向いた翠と目が合った。 ん?なにか言ってる? 翠は自分の口元に人差し指を持ってきて一言。 “お い し か っ た” それだけ言って行ってしまった。 お、美味しかった。美味しかった!? ……嬉しい。 自分で作ってないけど自分のことのように嬉しい。