……用意、するか。 俺は急いで用意を始めた。 ―――図書館。 「遅いぞー、翠くん!」 待ちくたびれたのか頬を膨らませている千帆ちゃん。 「ごめん」 「まぁ翠くんらしいからいいけど」 まったく。 千帆ちゃんの表情はコロコロと変わる。 そんな彼女がうらやましい。 俺、表情とか変えないから。