「二人共、もうちょっと翠を見習って「行くぞ!」」 日向と楓は全速力で長い廊下を走って行った。 私の話、無視すんな、くそ野郎!!! 「くだらない」 翠は近寄ってくる女の子に見向きもせずにスタスタと歩いて行った。 「あ、翠!」 私は翠の背中を追いかけた。 「なに?」 「これお弁当。ママが二個作っててさ、よかったら食べて」 くまさんのキャラクターで包んであるお弁当を翠に渡す。