毎年やってくる華やかなクリスマスが嫌いだった。
煙突を必死にくぐり抜け嬉しそうにやってくるサンタさんも嫌いだった。

そして
私の顔も身体も足の指も、手の小指までそっくりな横にいる彼女がもっと嫌いだった。

クリスマスには決まってお揃いの物が用意された。

私にはブルーの物
彼女にはピンクの物が…

いつもそう…

性格も見た目も何も変わらないのに少しだけ彼女の方が頭がよくて、要領がよくて、私より両親に、友達に愛されていた。


彼女と同じ顔が憎い。
左頬にある同じホクロが憎い。

毎日毎日ホクロに手をあてながら、彼女より大きくなれ
と思う自分が気持ち悪い。