『フン!
そんな物が、この魔王バェルゼブブに通用すると思うてか!』


ズバシッ!


バェルゼブブは盃のヨーヨーを片手で薙ぎ払う!

だがその動作で、サイバリオーの首に巻き付いたムチは取り除かれた。

「よし!
今だ、赤短・青短!」

バシゴコウの右腕から赤い布が、左腕からは青い布がそれぞれ伸び、バェルゼブブの体に絡み付く!


サイバリオーの面々は、バシゴコウとバェルゼブブの戦いに閉口してしまっていたが、

「ねえ、ライ。
月見酒とか花見酒とか…
赤短・青短って、どう考えても…」

「いや、考えなくていい。
見たままだ。
花札の役(やく)。
それ以外の何物でも無い」

「じゃあ、あのバシゴコウってロボットの武装は、花札の役にちなんだ物なのか…
って、バシゴコウはサイバリオーと同じく古代の遺産なんだろ?
もしかして花札の歴史って、メチャメチャ長いのか?」

「そんなワケ無いでしょ!
どちらかと言えば、花札がアレを元にしたんじゃ…」

「古代文明に幕や盃が?
ありえんだろ」


そんな雷堂達に向けて、ハギから通信が入った。