長船はバリマシンに乗り込むと、
「行くぜ、相棒!」
ギュイィィィィ!
バリマシン・丙が雲を引き、沈み行く夕陽に向かう影となる。
そして、その影を追うように2つの影が並ぶ。
甲・乙・丙!
3機のバリマシンが向かってくるのを見上げ、デュラハーンは武者震いした。
『あれが、我が眷属の血をたぎらせる者達か…
どれ、手合わせ願おうか!』
「…今の、聞いたか?
日本語を喋ったぜ!?」
「マキーナは恐ろしく学習能力が高いみたいね。
戦闘民族だって言うから、知能は低いと思ってたけど…」
雷堂と星羅の会話を聞きながら、長船は考えていた。
(こいつ、隙が無い…
迂闊に仕掛けるのは危険だ…)
「よし、カムドだ!」
「いえ、ビェルよ!」
(やっぱり…
始めると思った)
「バカ言うな!
カムドの[技]で戦うのが最良だろうが!」
「何言ってるの!?
ビェルの[速さ]で決着をつければ、被害も最小限で済むわ!」
(カムドの[技]…
ビェルの[速さ]…
そうか!
俺のサイバリオーは…)
「[力]か!!」


