ガラングランゴロン…


奇妙な音と共に山腹から起き上がったのは…

『こ、今度はバカデカいガイコツかよ!』

長船が言う通り、骨格標本の親玉のような怪物が、ゆっくりと立ち上がったのだ!


「ビェルのパンチを食らって起き上がるなんて、文字通り[骨のあるヤツ]のようね!」

『…くだらんダジャレを言ってる場合か?
来るぞ!』

ガイコツは自分の頭を外し、野球のピッチャーのようなモーションで投げ付けて来た!

「そんなトロい攻撃が、ビェルに当たると思ってんの?」

ビェルは飛んでくるドクロを難無く避けてみせる。


…が、

『セーラ、真上!』

「え?」

長船の言葉に頭上を見上げる星羅。


ヒュワアアア!


首の無いガイコツが、ビェルの真上から飛び掛かって来ていた!


ガシッ!


ビェルに抱き着くように覆いかぶさるガイコツ。

「ちょっ、いやっ!
離してよ!
このスケベガイコツ!」

空中で、ビェルがガイコツに動きを封じられている隙に、先程投げられたドクロが戻って来た!


『セーラ!
さっきのドクロだ!
ヤバいぞ!』