「ゴメン!
もっち、カバン頼む!」
「え?
ちょっとセーラ!
また?」
星羅はナツを残し、ビリヤード場を出た。
その時!
シュゥオオオオオッ!
空の彼方から、星羅に向かって何かが飛んでくる!
「あれは…
私のバリマシン!!」
バリマシン・乙が、まるで星羅を迎えに来たかのように飛来、着陸した。
すかさずコックピットに身を滑らせて乗り込む星羅。
「…よし!
行くわよ、バリマシン!」
ギュオオオオオオッ!
星羅の心に応えるように、バリマシンは上昇を開始した。
『遅いぞ、星羅!
…でも、必ず来ると思ってた』
雷堂の声。
乙の後からバリマシン・甲が飛んで来て、乙の左側に並んで飛行する。
「雷堂……
…フ、フン!
バリマシンは3機揃わないと戦えないでしょ?
しょうがないから、来てあげたの!」
『まあまあ、2人とも。
俺達は3人で1つなんだからさ』
今度は長船の声。
そしてバリマシン・丙が乙の右側に並んだ。
(雷堂、長船…
アンタ達も決めたのね…)
星羅は嬉し泣きしているのを、2人に悟られないようにするのが精一杯だった。