[声]は続く。
『サイバリック・アームは怒りの象徴。
闘燃志瞳の戦士の怒りが、究極の武器を呼ぶのです。
呼びなさい。
【サイバリック・チョッパー】を!』
この時に雷堂は初めて気付いた。
最初は機械的に聞こえていた[あの声]が、段々と温かみのある女性の声に変わってきている…
雷堂は深呼吸をするように肺一杯に空気を吸い込み、
「スァイブワリック!
チヨップワアアァッ!!」
カムドが天に向けて、右掌をかざす!
クォオォォ…
風が…
雲が渦を巻き、稲光が雲間を走る!
プィッッシャアアアア!!
凄まじい勢いでカムドの目の前に落ちた稲妻!
その雷光の中から現れたのは…
カムドの身長よりも長い、超巨大な[箸]!!
地面に突き刺さる箸は、割り箸のようにちゃんと[箸袋]に収まっている。
まるで[刀]と[鞘(さや)]だ。
もちろん木や紙で出来ているワケでは無い。
箸と箸袋はドアのチェーンロックのような鎖で繋がれていて、おいそれと抜けないようになっている。
そして箸…
2本それぞれに銘が入っている。
片方には
[天衡星(てんこうせい)]、
もう片方には
[地擦星(ちさつせい)]…