その時…
雷童の首筋を、突然冷たい感覚が襲った!

「どわっ、ちべてっ!!」

首筋を押さえて思わず飛びのく雷童が振り返ると、そこには星羅が笑いながら立っていた。

そしてさっき首に触れたであろうキンキンに冷えた缶ジュースを、雷童に手渡した。


「はいはい、焦っても仕方ないでしょ?
これで少し頭冷やしなよ」

(…何でコイツ、いちいち俺の考えてることが分かるんだ?)

そう思いつつ、雷童は不機嫌な顔のままジュースを受け取ると、それを一気に飲み干した。


「でもさぁ…」

雷童の傍らにしゃがみながら星羅は呟く。

「これからどうなるんだろ?
マキーナを追えば、またあのフーライボウと戦わなくちゃいけないのかな?」

「さあな」

答えながら雷童も星羅の隣に腰掛けた。


二人の目線の先には傷付いたサイバリオー・カムドの顔。

サイバリオーも物言わぬ眼で二人を見下ろしている。

互いを照らしながら、鮮烈な朝日が昇り始めていた。