「今までチマチマ倒してきたザコとは、圧倒的に存在感が違う。
だからこそ…」

「ああ。
だからこそ倒しがいがある!
最初から全力投球で行く!!」


ビュイン!


フーライボウの左手に、「玉将(ぎょくしょう)」の駒が出現する!


バキィン!


それを鷲掴みにし、そのまま握り潰すと、割れた駒の中から鋼鉄の球が現れた!

麻雀牌の、ピンズに描かれている模様のような球だ。

「兄者」

「おう!」


バスッ


その球が左手から右手に手渡されると、フーライボウはピッチャーの投球モーションのように振りかぶった!

「まずは挨拶代わりだ。
受けてみろ!
魔球…
一気通貫!!」


ズワッシャウオオオッ!!


フーライボウから投げ放たれた弾丸のような球は、凄まじい回転とともに周囲の塵や小石を巻き込みながら、まるで狂える龍となってアンリマット目掛けて襲い掛かった!