「ばいばい」


 「じゃ」



  家の前。

  隆くんに手を振ってわかれた。




  隆くんがゆっくりと背中をみせて


  その背中が見えなくなるまで

  ずっと見ていた。




  あんなカッコイイ人が、

  あたしのことを好きだなんて

  嘘みたい、夢みたい。



  あたし、

  隆くんの彼女なんだ。

  隆くんが彼氏なんだ。



 「...」


  なんだか頬が緩んでしまった。



  14歳、初めての彼氏。



  かなり、ドキドキした。