その日の夜。 あたしは布団にもぐって考えていた。 春川隆斗・・・っていうんだ。 17歳。 あたしより、3歳年上。 目を閉じて、彼の姿を思い出す。 サラサラの黒髪。 170cmくらいありそうな身長。 譲英館の制服を着ていた(学ランだけど)。 大人っぽい顔立ちなのに、笑ったら子犬みたいにかわいい。 ひたいに触れた、ひんやりとした大きい手。 あのおっきい手で、ピアノ弾くんだ。 すごく上手だった。 もう1回、聴きたい。 ・・・好きです、春川くん。