コータくんがシロを見る目はとても優しくて、シロもコータくんに抱かれて嬉しそうに尻尾を振り続けていた。
仲良しなんだとすぐにわかる。

「コイツさ、男より女のほうが好きみたいで」
「えっ、そうなの?」
「そ。散歩中も大変だぜー?」
「あはは!頑張れ頑張れっ」

笑い事じゃねぇって、と呆れたように優しく笑うコータくんはやっぱり同い年には見えなくて、こんな同級生がいたら毎日楽しく過ごせるのかと思うと、今の自分の現状がやっぱり少しおかしいような気がしてならなかった。

少し落ち込んだように見えたのか、コータくんは心配そうな声でどうした?と聞いてくれたけれど、まさか恋愛が原因で友達と気まずくなって、それが理由で恋の話ができないの!なんて、口が裂けても言えない。
ううん、と首を横に振ってなんでもないことを表すと、コータくんは私の頭を軽く撫でた。

「なんかあったなら言えよ。話くらいなら聞くし」
「…うん、ありがとう!」

こんな優しい人がそばにいれば、きっと毎日幸せなんだろう。
だから私はコータくんと出会えてとても幸せなはずなのに、コータくんの笑顔を見るたび、胸がチクチクして、少し苦しかった。