小学生の頃は好きと嫌いがはっきりしてたけど、中学生になってから、それだけではダメだと気付いた。


簡単に「好き」と口にしてはいけない。
簡単に「嫌い」と口にしてはいけない。


『朱里って好きな人いないの?』
『あ、それ私も気になるっ』
『そういえば朱理って恋バナも参加しないし』
「うーん…あんまり興味ないかも」
『そうなの?でもま、今は彼氏とかいらないよね!』
『それ同感!ねっ、朱里!』
「うん。そうだねっ」


本当は好きな人はいたの。
告白されて、嬉しくて、1番に3人に報告したのに。

その1人と、同じ人を好きになっていた。


『なんか調子のってない?』
『ねー!ちょっと男子にモテるからってさ』
『なにが"興味ないかも"だっつーの』
『ていうかさ、川口くんも朱理のどこがよくて告白したんだろ?趣味悪くない?』
『言えてるーっ!』


みんなで仲良くできるなら、それでよかった。
だから告白も断ったのに。

恋を諦めても、全てを失った。