クロはリードをぐいぐい引っ張って、早く行きたい意思を示してきた。

甘やかされて育ったクロはやんちゃ坊主になってしまっている。

私の言うことはよく聞くんだけど、両親──特に、飼う許可をくれた父の言うことは全然聞かない。

良く言えば友達だと思ってる。
悪く言えば格下だと思ってる。

監督なんかやれてるのが不思議なくらいのんびりしている人だから、仕方ないけどね。

試しにリードを引っ張るクロに「止まって」と言うと、素直にその場に座ってくれた。

うずうずと今にも動きだしそうだけど、それでもクロはいい子だ。

「ごめんね、行こっか!」

その言葉を合図にクロはまたリードをぐいぐい引っ張る。

夕方の散歩よりも元気なのは、私との朝の散歩が久しぶりなのが理由だといいなぁ。