「ごめんって。」




そう軽く謝ると羅夢はふくらませた頬をもとに戻した。




「悴ってずるい。そんな可愛かったり、急に意地悪になって・・・・。」





そんないじけた顔も可愛くって。



ずるいのは羅夢だよな。


普段はカッコイイくせに迫ると女になる。



「羅夢もずるいでしょ。十分。」



そんなたわいもない話しをしていると、1人の女子が来た。



なんか羅夢に用があるっぽい。



「あんた、北条さんだっけ?」



見た目がすごいいかつい奴が来た。


羅夢ってこんな女でも落とすんだ。


「そうだよ?あ!杏ちゃんだよね?タオルありがと♪」



あ。でた。


王子モード。



気のせいか声も若干低くなってる気がする。




「あんな大きい声でやめてくんない?こっちがハズイっしょ。」




なにこいつ。


態度悪くね?


さすがに羅夢でも無理か。



「あっ。ごめんね。どうしたら許してくれるかな?」



羅夢はそいつの手を取った。


さすがにそいつもビックリしたのか顔がほんの少し赤くなった気がする。