17時21分56秒



寺崎が連絡してから約二分ほどで風間と爆発物処理班の一人が到着した。


「警部!こっちです!」


非常階段への扉の前で待っていた寺崎は風間たちを爆弾のもとへと誘導する。


「これか…」


風間は犯人から電話で伝えられていた爆弾の特徴と一致する事に気付く。


「よし、頼む。」

「はい。」


爆発物処理班は頷くと慎重に爆弾を見ていく。

その間、風間と寺崎はそれを見守るようにじっと見つめる。

辺りの空気は緊張に包まれた。



どの位時間が経ったのか。

長い時間二人は目を逸らすことなく爆発物処理班の行為を見つめた。

いや、実際はそう感じるだけで短い時間だったかもしれない。


「警部」


突然呼ばれ風間の体は一瞬強張る。


「“やはり”ダメみたいです…」


爆発物処理班は立ち上がり結果報告をする。


「そうか…“やはり”解くしかないみたいだな…」


風間は溜め息をつくと舌打ちをする。