放課後なんて、早々と家に帰って、ベッドの上に寝転んで、本でも読んでいたいのに。



とかく、私は部活に入っていないし、放課後ヒマといえばヒマなんだけれど。



どうして私が、沢原くんに勉強教えなきゃいけないの?



あんまり話したことないのに。



それに沢原くん、いつものあの飄々とした態度だったら、私の話なんて全然聞く耳もたないんじゃないかしら?



私はそう思いつつ、戸惑っていた。