半分眠り込みながら、あおいは思い付いたことをぼんやり言った。
「じゃあ教えて下さいよ…藤咲さんと松永さんの関係……」
藤咲さんは瞬きした。
「駄目ですよあおい様」
藤咲さんが布団を掴み剥がそうとして、あたしも抵抗して引っ張った。
「んん~いやだ」
「…お疲れになられているのは分かりますよ」
「藤咲さん放して」
「あおい様…」
藤咲さんは仕方なさそうに呟いた。
と思うと、あたしのおでこにひらりと手が触れた。
「…っ!」
はっとして目を見開くと、近距離に勝ち誇った顔の藤咲さんがあたしを覗き込んでいた。
「おはようございます」
「……」
顔が熱くなる。
反則。近い。負けた。
藤咲さんは、可笑しそうに微笑んだ。

