「あおい様、あおい様」


うるさいくらいの鳥のさえずりと、藤咲さんの声がした。



なかなか寝付けなかったあたしは、熟睡中。



「まったく、お昼になりますよ」


ゆさゆさと揺さ振られる。

「うー…」


あおいは布団のなかで丸まった。



そろそろ、藤咲さんに起こされるのに馴れてきた。


「待ってください…あたし寝たばっかり…」



「いけません。8時には起きることが規則です。もう10時になりますよ」


「……」


「教育係としてお仕置きしますよ」



「……」



「また眠らないで下さい、あおい様…」


藤咲さんのため息が聞こえた。